息子の命日
9月26日はボクたち夫婦のお腹の中で亡くなった息子の月御命日だった。
あまり思い出したくない悲しくて辛かった日から10年が経つ。
手術の日、ボクと妻が車で病院へ行く時に何となく悲しいことがあったことを感じたのだろう、いつもなら祖父母と機嫌よく留守番してくれているはずの4歳の娘が急にボクたちと別れる時に「一緒に行く!」泣き出した。
それまで娘の前で泣くのを我慢していたボクたちも込み上げて来て耐えられず三人で泣いていた。
ボクたち家族はあの日から9月26日を10回経験した。
ボクたちに起きた変化
時を重ねるに連れて感情に変化が起きてくる。「何で?」「どうしたら?」・・・が続いた日から、「またボクたちの元に生まれて来てね!」そして、「成仏されているかな?」。
10回目とひと月が経った10月26日に妻と御命日の話をしていてトイレに行くとふと感じたことがあった。
目の前のことは全て自分が創っているんだったらあの出来事もボクたちが創ったんだ!では「何であの出来事を創ったのか?」が凄く気になり始めた。
ボクたちに起きたシンクロニシティ
そのことに意識が向き始めると翌日あるメッセージがボクの目に飛び込んで来た。
それはキッチンカウンターの上に無造作に置かれた一枚の紙に娘が書いた『すき』『好き』という文字だった。
それを見た瞬間ボクは繋がった。
「これが亡くなった息子からのメッセージだ!」
『愛』を伝える
いつも当たり前のように時間や空間を共にしている。
だけど何かかけているものがあった。
それが『愛』だった。
心の中では一緒にいる家族のことが嫌いなはずがない。
でも『好きだよ!』と敢えて口にすることがなかった。
娘が学校から帰って来て、いつものようにソファーでスマホをいじっていた時に
ボクは笑顔で『大好きだよ!』と口にして隣に座ると、
恥ずかしそうな表情をしながらボクの左腕に顔をすり寄せて顔を隠していた。
その姿を見た瞬間ボクはあの時に戻った。
娘との初めて出逢った日
そう、14年前に娘がボクたちの元に生まれて来てくれた日に。
ママのお腹から懸命に生まれて来てくれた娘。
ママのお腹の上で全力で泣いていた娘。
「パパとママを選んでくれてありがとう!」
「パパとママの元に生まれて来てくれてありがとう!」
「パパとママは今もこれからもずーと大好きだよ!」
「パパとママと三人で楽しいこといっぱいしようね!」
そして、
今世では一緒に過ごせなかったけれど
パパとママそしてお姉ちゃんとはずっと繋がっているよ!
大切なことをパパとママに気づかせてくれてありがとう!