私は吃音症を治療せず、何をやって人生が大きく変わったのか?

『私は吃音症でした!』

 

今回は吃音症という病気について書きます。何故、私が吃音症について書くかと言いますと、私自身が吃音症だったからです。何故、過去形で書いているかという理由は後ほど説明します。
皆さんは吃音症をぞ存知ですか?日本の成人では100人に1人は吃音症だそうです。身近に何度も同じ言葉を発する方、第一声目の言葉を言いにくそうにしている方はいませんか?大人になるに連れて出来るだけ周囲に悟られないようにしようとするので意外と気付いていない人が多いかと思われます。しかし、吃音症の方はそれ以外の方には到底想像も理解もできないような苦しみを抱えて生活しています。

 

吃音症とは?

 

吃音症(きつおんしょう)とは、言葉が円滑に話せない疾病、または障害です。「発語時に同じ言葉が連続して発する連発型」、「瞬間あるいは一時的に無音状態が続く難発型」などの症状を言います。
今現在も明確な原因と治療法は見つかっていません。

 

私の幼少期・学生時代

 

私は非常に忘れっぽいので、あまり幼少期の記憶がありません(笑)幼い頃は自分が周りの人と違うことを認識するまで気付くことはないので、恐らくコミュニケーションが増えてくる小学生の低学年くらいから吃音が顕著になってきたかと思います。今思えばそれが理由なのか友達は少なかったです。記憶を遡ると学年が変わる時などの自己紹介、国語の時間の音読、前に出て発表することが一番嫌でした。あと私が学生の頃は携帯電話がなかったので友達の家に電話をすることが出来ませんでした。両親に相談することが出来ず一人で抱え込んでいました。

 

社会人になって

 

私は自分の意思を円滑に伝えることが出来なかったので、出来るだけ社会に出ること(就職をすること)を避けていました。しかし、大学を卒業とともに就職をすることを選択しました。その頃は何とか言い回しを変えたりしながら吃音を分かりにくくする方法を身につけていたので面接などはクリアできました。

運良く就職できた輸入車販売会社では整備ではなく営業に配属され、何とか騙し騙し7年弱勤めることが出来ました。この7年間も常に吃音との闘いでした。特に会社にかかってくる電話に出れないことが致命的でした。そのため電話がなる時間帯は外回りをし、夜になってから会社に戻りデスクワークをするというような具合でした。会社を辞めると告げる時は会社に行くのが辛くて会社を辞めて10年以上たってもその時のことが夢で出てきて目が覚めるという有様でした。

 

吃音症は治ったのか!

 

結論から言いますと治ったのか、治っていないのか自分でも分かりません!一つ言えることは吃音症を意識ぜずに生活できるようになりました。

私は40年間吃音症とともに人生を歩んできました。何度も「死にたい!」「自分の喉を切り裂きたい!」とも思いましたがそんな勇気もなく、ただひたすら悔しくて泣いていた時期がありました。「何故自分だけが!」と親を恨むことさえありました。また、「就職できるのか?」、「結婚できるのか?」など悩んだ時期もありました。

つい最近まで私はこの吃音症から逃げていました。吃音という活字、吃音症の方を出来るだけ避けていました。その理由は、吃音症の活字や話を見たり聞いたりすると自分の喉に熱が帯びてきて、膨張して破裂しそうなくらい苦しくなってくるからです。

では、何故この時期に吃音症のことを書ことを決意したかと言うと、昨年からブログを始め自分の体験して感動したことを発信していたこと、そして、出版するために自分史を作っていると人生のほとんどが吃音症のことだったことから同じ悩みを持っておられる方に何かを伝えたい想いが込み上げてきたからです。

以前の私は「どうやったら治るのか?」と治療法のことしか考えられず、常に吃音症と闘っていました!
しかし、今の私は「吃音症は神様からいただいたギフトである」と受け止めることができるようになり、自分のことが大好きになりました。そして、命がある限りこの身体を大切にしようと思えるようになりました。

色んな方と出逢い、色んな勉強をすることで自分が変わり、受け止め方が変わりました!吃音症だけでなく色んな後天的な病気は、自分の身体が何かを訴えているというサインであり、そのことに耳を傾けることが重要なのです。闘うことを辞め、受け止めることが出来た時から事態は大きく変わり、自己紹介や大勢の前で話することも出来るようになりました。

ここでは一言で受け止めると書いていますが時間はかかります。

ただ、受け止めることが出来た瞬間から受け身だった生き方が主体的な生き方に変わりました。今までの人生は人と接することを避けてきましたが、昨年からは色んな場所に行き、色んな方と出逢うことで人生が180度変わりました。こらからもどんどん好きなことやって夢を実現していきます!そして、神様からいただいた私にしか出来ない経験を生かして人生を楽しみます。

今は吃音症で悩まれている方に何が出来るかを考えています。

最後まで読んでいただきありがとうございました!